埜中先生のお便り

2008.8.12

先日、国立精神・神経センターで筋ジスの研究をされている埜中征哉先生よりメールを頂きましたので、ご紹介させて頂きます。
皆様から頂いた真心の「AYAKA基金」は厚生労働省を通じて国立精神・神経センターに寄付をさせて頂いており、難病研究に尽力して頂いている機関です。

今回はAYAKA基金の今までの活動をお知りになった福山幸夫先生(【福山型先天性筋ジストロフィー】を発見された先生です)から埜中先生に頂いたお手紙をご紹介して頂きました。

AYAKA基金が設立されて15年が過ぎましたが、皆様のご理解、励ましの声を胸に、これからも一歩づつ歩んで参ります。

激励のお手紙を下さった福山先生、そして、いつもAYAKA基金を温かく宣揚して下さる埜中先生、大変にありがとう御座いました。

 
nonaka
 

前列中央が埜中先生

 
 

BOROさん

先日はお電話をありがとうございました。ささやかな紹介記事に対して、うれしいお電話をいただき、BOROさんの優しい気持ちが伝わってきて感動しました。

綾佳ちゃんの病気、福山型先天性筋ジストロフィーをみつけた偉大な福山先生からお手紙をいただきました。そのコピーと、わたしが注釈をつけたものを添付します。また、先日のニュースレターのファイルを添付します。BOROさんのホームページに載せて頂ければ幸いです。福山先生のお手紙は公表されて構いません。先生から承諾を得ています。

AYAKA基金の紹介は、筋ジストロフィー協会のホームページにも紹介させていただきました。
https://www.jmda.or.jp/

BOROさんのご厚意に深く感謝しています。感謝の気持ちを少しでも世の人に分かって頂きたいと思っています。
わたしは公的には定年退職していますが、現役バリバリのつもりです。研究も若い人たちと一緒にやっています。
これからもBOROさんの願いを実現させるために、研究を続けさせて頂きます。

ありがとうございました。

埜中征哉

 

埜中先生からのメールに記載されていました福山先生からのお手紙です。
福山先生は上記にもありました様に、【福山型先天性筋ジストロフィー】を見つけられた偉大な先生です。
下には、埜中先生が注釈と共にお手紙の内容を記して頂きました。

fukuyama

お手紙の内容(注釈は埜中先生が付けて頂きました)

 

埜中征哉先生

梅雨が明けたような、空けないような日々が続きましたが、いよいよ真夏の季節なのでしょうね。
 本日、財団(注:AYAKA基金からのご寄付の受け皿となっている精神・神経科学振興財団のこと)Newsletter No 3で、先生のご活躍ぶりを拝見、いろいろな側面で貢献しておられますことを始めて知りました。
 とくに「AYAKA基金」の記事は新鮮かつ感動的でした。CMD(注:Congenital Muscular Dystrophy先天性筋ジストロフィーの略語)の領域なのに、初耳でした。またこのような支援が、社会からCMD研究に寄せられてきたことを知り、感謝の気持ちで一ぱいです。もっともBOROさんの「大阪で生まれた女」の歌も知りませんが。「AYAKA基金」のことは小児神経のcommunity (注:小児神経科学会など小児神経科医の集まりの意味)に対して紹介して下さったことがありますか?
 他の種々の希有難病について小児神経医が関与している場合が多々あると思いますが、それらの活動はとかく個々のレベル(個人でないにしても)で行われ、小児神経のcommunityには伝わらない場合が、結構多いのではないか、という気がします。「脳と発達」(注:小児神経学会が定期的に出版している学術雑誌。会員数は4,000人弱が全員購読している)や、JSCN (注:Japan Society of Child Neurology日本小児神経学会の略)のホームページの中に、この領域の世の中の動きを報ずる「ニュースレター」、「雑報欄」があってもよいのでは、と思ったりしています。いかがでしょう。

(以下はDNA診断に関する問い合わせなど私信ですので略させて頂きます)

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【埜中先生より】
福山幸夫先生は、綾佳ちゃんの病気、先天性筋ジストロフィー(福山型先天性筋ジストロフィー)を見つけた方です。その偉大な功績に対して、本年1月に朝日文化賞を受賞されました。日本の小児神経学会を作り、育て、世界との交流にも尽くされた偉大な方です。AYAKA基金への感動・感謝の気持ちと、そのようなことが行われていることをもっと小児神経科医に知らせなさい、との励ましのお言葉です。もっと「AYAKA基金」のこと世の多くの人に知って頂くように働きます。